ラーの思想記

思っていること、思い付いたことをダラダラと書いていきます

Yohji Yamamotoの紹介

こんにちは。ラークです。

 今回は前回予告した通り、ブランドの深掘り紹介をしていこうと思います。
 なので長い記事になるかもしれませんが、見応えはあると思いますので最後まで読んでいただけると嬉しいです。


さて、前置きはこの辺にしておいて今回するブランドは……。


Yohji Yamamotoです!!

最初、何を紹介するか迷いましたが自分の今一番好きなブランドで買い漁っているのもあり、こちらを紹介するのが相応しいと思いこちらにしました。紹介をしつつ自己解釈や考察を交えていきたいと思います。



Yohji Yamamotoとは

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Yohji Yamamotoとは、山本耀司がデザイナーを勤めるブランドです。一般的にモード系のブランドに属しております。
黒を基調としていてゆったりめ(ロング丈)で、そのなかで反骨精神や力強さが多く感じられる感じられるブランドとなっております。
洋服に反骨精神? どういうこと?って思う方も多くいると思いますがそれは後程解説します。

山本耀司

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  • 1943年10日3日東京 新宿で生まれる。現在はなんと76歳です。今もデザインを手掛けています。

戦争で父を亡くし、母子家庭で育つ。母は歌舞伎町でオーダーメイド店を営んでいた。
 小さい頃から洋服とは深い関係があったんですね。

  • 1972年 29歳で株式会社ワイズを設立。
  • 1982年 COMME des GARCONSYohji Yamamotoが当時タブーとされてきた「」を全面と出し、ボロ切れを使ったルック(コーデ)を出し当時はかなりの衝撃を呼びました。これを黒の衝撃といいます。

これも後から説明します。

  • 2005年 経済産業省より「日本ブランド創造貢献企業表彰」受賞。

フランス芸術文化勲章オフィシエ」受章。

  • 2006年 英国ロイヤル・ソサエティ・オブ・アアーツ名誉ロイヤル・デザイナー・フォーインダストリー受章。
  • 2009年 10月経営破綻。同年12月に新会社を設立。


と、主な経歴をザッとまとめてみました。この他にもコレクションの展開があるのですがそれは後で説明します。

では、反骨精神と黒の衝撃の説明をします。反骨精神は一旦置いといて先に黒の衝撃からいきますね。


黒の衝撃

黒の衝撃の前年に初めてパリコレに参加したYohji YamamotoCOMME des GARCONS。当時の印象を彼はインタビューでこう語っています。

── 今、いみじくも耀司さんが海外で成功する難しさのお話をしていただきましたが、1981年に耀司さんはパリというフィールドを選んで世界に挑戦されたわけですよね。当時、“ファッションの本場”に乗り込んでいった時の感覚とはどのようなものだったでしょうか。


山本「一番印象的だったのは、今でも覚えていますが『WWD』というアメリカの新聞です。大きなサイズの新聞なんですけど、見開きの片方にコム デ ギャルソン、もう片方に自分の服が大きく掲載されていて、そこに荒々しい筆跡で大きなバツと、ローマ字でSAYONARAと書かれました」


── 考えられないですね。


山本「そこまで嫌われると、むしろ気持ちがいい(笑)。他には黄色い禍いと書いて『黄禍』とも書かれました。唯一褒めてくれたのは『Le Figaro』でしたね。今思えば、自分だけ、もしくは川久保さんだけが(パリに)行っていたらこうはならなかったと。二人という複数は、ヨーロッパの人にしてみたら軍隊のように感じたのかもしれない。何かが押し寄せて来た、とね」


そして翌年、上記にも書いてある通り、1982年 COMME des GARCONS(川久保玲)とYohji Yamamotoが当時タブーとされてきた「黒」を全面と出し、ボロ切れを使ったルック(コーデ)を出し当時はかなりの衝撃を呼びました。
 

当時のルック
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賛否両論あったみたいで、「まるで広島の原爆を彷彿させるようだ」とフランスのファッション誌にはかなり煙たがられたみたいです。


あの有名なファッション雑誌Vogueの編集長アナ・ウィンターもこのような事をいっています。




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そこにある服は全部真っ黒ですね。これに対してアナは



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他の場面でも



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動画元を貼っておきますね
YouTube


決して彼女が間違っているとかそう言うことを言いたいわけではありません。黒が浸透している(黒スキニーなど)今とは違ってよりもっと厳しかった時代に全面に打ち出した彼等の凄さがより分かると思います。


反骨精神

山本耀司はこの様な台詞を言っています。


「物作りとは何かって大きな質問に答えるとするならば、物を作るという事は壊すことだと。壊すということは、今美しいとか、今流行だとか、綺麗だとか言われているものに対して反対意見を言うことだ。それが物の作り手の役目だ」

今トレンドの物を作る――のではなく、その反対をいく。
勿論流れに逆らっているわけですから万人に受けるわけがありませんし、非難を買うかもしれません。1981年の時のように。
しかしそれをも反発する。まさに反骨精神なのではないかなと思います。

その代表が先程書いた、黒の衝撃なのではないかと思います。前年に散々な言われようだったのに尚更そう感じ取れます。

破綻と復活


今のご時世ファストファッションが主流となりフッション事態に興味がない人も増えてきました。この中で価格を下げず、海外へと店舗拡大と攻めの姿勢を取りすぎたせいで経営を悪化させたのかもしれません。

投資会社 インテグラルにより支援をしてもらい継続する形となり復活しました。


コレクション ~展開しているシーン~

  • Yohji Yamamoto +Noir レディースライン。“黒”をテーマに、アクセントといくつかの色・柄によって構成。
  • Yohji Yamamoto POUR HOMME メンズのコレクションライン。
  • Y's レディースライン。自立した女性がテーマ。1972年スタート。2012-13年秋冬コレクションからは、山本耀司と共に仕事をしてきたプランナーやパタンナーらが継承している。
  • s'yte インターネット限定のカジュアルウェアブランド。(アウトレットには店頭に置いてある時がある)


と様々なコレクションを展開しています。
ちなみに、これら全てを山本耀司がデザインを手掛けているわけではありません。

では、一体誰が手掛けているのかと言うと、Yohji Yamamotoのアトリエに属しているデザイナー達が手掛けています。

反骨精神と書いてある通り、実際は着にくいものばかりなのではないかと思いますが、案外そんなことありません。

色んなコーデに着回せたり、シンプルだけど尖っている。個性を発揮できるアイテムが多数あって皆さんも手に取りやすいのではないかともいます。


s'yteなんかは他のコレクションに比べて安価で気軽に手が伸ばせるのではないかと思います。

Y-3はストリートの中にモードが入っていたりと個人的にめちゃくちゃ好きです。
ディズニーとかでよく見かけるパーカーやコーデをお揃いにするというのは、自分はあまり好きではないのですが、Y-3のオソロだったら凄く格好いいなと見とれてしまいますね。

ちなみに山本耀司はあの有名なサッカーチーム、レアルマドリードのユニフォームのデザインも手掛けています。



山本耀司の魅力と考察


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山本耀司は次のようなことを述べています。


「少し乱暴な言い方になりますけど、その年代(18~22)の君らに個性なんかねえぞ。個性ってのはこれから生きていく上で身に付くもので。個性なんて言ってないでとにかく服の枚数を作れと。沢山枚数を作れと。沢山経験を積めと。っていうのを言っています」


ファッションデザイナーになりたい人達に向けていると思いますが、これってデザイナー以外にも言えるのではないかと自分は思います。

洋服でないにしろ、沢山この事(良いことも悪い事)も経験することによってその人その人の個性が出て、磨き上がっていくのではないかと思います。

その他にも


「何かしら表現活動している人は社会から外れているんです。半端者なんです。外れ者。カッコよく言うとアウトロー


確かに普通は学校を卒業して企業に就いて――と言うのが一般的。言い方を変えるとその流れはレールに沿っている様なものですね。
しかし、表現活動。デザイナーだったり音楽かだったり作家だったりとレールから外れたものは彼の言う通り外れ者なんだなと思います。
けれど、決してそれが悪いわけではありません。自分を表現してお金を稼いでいる。筆者にとって一番理想の生き方です。


そしてその反面、彼はこう口にしています。


「やっぱりね……一年に一回位は誰かに褒めて欲しいですよ。『あんた偉い。出来る人だ。これはすごいよ』って。……大体自分が自分に自信を持てるなんて数年に数秒って感じだろうし」


「なんかいつの間にか裸の王様? 社長最高! とかって……こうヨイショされて1人ズレた所で踊ってるんじゃないかっていう恐怖感はありますけどね」

デザイナーならではの悩みですよね。その苦悩の中でも攻めた姿勢でいるのはなかなか難しいのではないかと思います。


Yohji Yamamotoの服は物凄くカッコいい服です。ただ上記にも書いてある通り、攻めた服で万人受けしない――それは一歩間違えるとダサくなるということです。これでいいのかな……っていう姿勢だと服に着られているように見えるのも事実です。
自分もどうしたらカッコよく着られるのか……着こなせるのかと考えるのが楽しくてよくコーデを想像しています。
散々一丁前の事書きましたが、自分の好きなようにすればいいと思います。


もしもコメントや反響があったら追加でこの記事に参考にした動画も載せようと思います。




かなり長くなってしまいましたが、今日はこの辺で。
それでは。